前回、訪れた蓬莱島。そこがまさしく九十九湾。
九十九湾は日本百景の一つとして昔からその景勝が知られている。
「よーし、まずは歴史を調べるぞ!!」
今からおよそ2~3万年の間に、第三紀層と呼ばれる紀層が海底に沈んでできたものらしい。東西1km、南北1.5kmの小さな湾ながらも、海岸線は約13kmにおよび、数多くの入り江ができているところ。それが、おおよそ九十九あることから、九十九湾と呼ばれるリアス式海岸。
穏やかな水面で、深さは平均25m、もっとも深い所では50mにも及ぶ。
「なるほどね、だから遠洋漁業ってわけね」
「おっ、さすが隊長。するどいですね、漁場が狭く、しかも深いため定置網には向いてなかったようですよ、そこは小木スピリッツでそんなハンディをはねのけたんです。遠方にさけ、ますを獲りにいってたみたいですよ、そのえさに使っていたのがイカなんですよ、そのえさが今では主要産業になったんですね」
「へぇー、エサだったんだー」
さらに、どんなおおしけでも難をしのいできた歴史があり、自然の作り上げた避難港として、昔の北前船等も避難してきたところ。昔からいろいろな地域の人々がここに訪れていたんだそう。
「よく調べたわね」
「マリンでも知る人ぞ知るスポット。内浦で穏やかな場所だからできることがたくさんありそうです。来年から遊覧船も走り、SUPやカヤック、ダイビングも楽しめる場所にもなるし」
「さらに昔は風待ち港と呼ばれ、避難港だったから、それこそいろいろな地域の方が来てたみたいですよ。ほら昔は陸路よりも海路の方が便利だし。さらに、小木は防災の地域と呼ばれてるけど、まさに昔から九十九湾は防災の要と言ってもいいですね」
「言われてみれば、、、特に小木に行くにはトンネルを通らないと入れないものね」
「隊長が生まれる前、越坂から小木まで、昭和40年くらいの頃は渡し船が渡されてたらしいですよ」
「水の都ってところかしら、まさにヴェネティア。能登の地形はイタリアにも似ているし」
「食と景観、美味しいイカと、美しい九十九湾。なんだか、能登にいながら異国にいるような感覚になってきた、ますますイカの駅が楽しみになってきたわ」
「来年のキーワードはイカ、九十九湾、この二つで決まりですね」